〜せとものの話をしませんか〜「瀬戸だより」保存版

瀬戸の陶磁器店・加藤兆之助商店が発行しているメールマガジン「瀬戸だより」の保存版です。瀬戸のこと、焼き物のことなど、毎週土曜日お届けしています。
http://web-setomono.com
瀬戸だより568号「日本遺産認定」という話
0

     

     今週のニュース。「平成29年度の『日本遺産(Japan Heritage)』17件が認定され、『きっと恋する六古窯 −日本生まれ日本育ちのやきもの産地−』として瀬戸を含む6箇所の陶器産地が認定されました」……というニュース。

     

     ふむふむ。このニュース、ポイントになる2つのキーワードは「日本遺産」と「六古窯」でしょうか。

     

     まずは日本遺産。日本遺産のホームページを見てみますと……

     

    「文化庁では, 地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定し, ストーリーを語る上で不可欠な魅力ある有形・無形の様々な文化財群を総合的に活用する取組を支援します。」(引用・日本遺産ポータルサイト)

     

    ……ということです。ストーリーというのがポイントのようです。文化財1点1点ではなく地域の文化伝統を物語として展開していくもののようです。世界遺産登録や文化財登録とは違い、保全が目的ではなく地域活性化が目的とも書かれています。まあ、その土地の歴史文化、伝統を利用した地域活性のための新しい取り組みということでしょうか。

     

    ■日本遺産ポータルサイト

    https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/index.html

     

     六古窯というのは、鎌倉・室町の時代にもうすでに生産を行っていた陶器産地で現代までも生産が絶えることなく続いている産地、となります。瀬戸、越前、常滑、信楽、丹波、備前がその6ヶ所。それぞれ産地によって土味や作られるものの特徴も様々なのですが、おおむね日本の陶器のルーツとも言えると思います。

     

     また、瀬戸と常滑は愛知県では初の日本遺産認定ということですね。

     

     日本遺産も六古窯も簡単に説明するとそんな感じなんですが、よくわからないのが「きっと恋する六古窯…」という部分。恋する?六古窯の前にどうしてこんなお見合いイベントのような6文字が付けられているのか?謎です。他の日本遺産のタイトルと比べて何か異質に感じます。これからこの日本遺産の六古窯として「恋」につながっていくということでしょうか?誰が恋するのか?

     

     そして、日本遺産の認定を活かして六古窯同士のつながりは深まったりするのか。今後にも注目の六古窯です。

     

    ■日本遺産に認定!「きっと恋する六古窯 −日本生まれ日本育ちのやきもの産地−」(瀬戸市)

    http://www.city.seto.aichi.jp/docs/2017042500038/

     

     

    | 歴史 | 14:35 | comments(0) | - |
    瀬戸だより549号「門松代用紙」という話
    0

       

       メリークリスマス!!

       

       昨日、作家さんから窯が出たという知らせを受け、今日無事にご注文をいただいていました商品はすべて発送することができました。ホッと一息です。


       今年は大晦日が土曜日ということで、来週が年内最後の「瀬戸だより」のお届けとなります。大晦日までおつきあいくださいね。

       

       

       年の瀬、今週配布された瀬戸市の広報誌に正月用の門松代用紙が折込で配布されいていました。


       A4サイズを縦に半分にしたサイズの長細い洋紙に上には「賀正」、下には「瀬戸市」と書かれ、中央には初日をデザインした赤い丸に松竹梅が印刷されています。
       このデザインは私の子どもの頃から変わっていないように思います。そもそも、いつからこれが配布されているかもわかりません。


       江戸時代の瀬戸は窯業の隆盛から、原料の土、そして燃料の松の需要が伸びたことにより、すでに周辺の山々のハゲ山化が進んでいたようです。ハゲ山になった山はたびたび山崩れや洪水などの災害をおこします。当時から藩などにより山の荒廃を食い止めるべく様々な施策がされたようですが、明治に入り廃藩により管理が行き届かなくなり、再び山は著しく荒廃します。
       明治半ば過ぎにホフマン工法による大規模な治山治水工事が行われ、山は落ち着きを見せ、現在に至ります。

       そんな歴史を遡ると、亨保7年(1722)に山林保護のため、門松に真松の使用を禁止する「門松の制限」がされています。正月の松飾りのため山に松を採りに行く……風流と言えば風味なんですが、みんなが採ってきてしまうとそれは山にも深刻なダメージを与えたのかもしれません。

       

       今も配布されているこの門松代用師というのは、「正月の飾り物作りなどで山の緑が損なわれないように」と広報にも説明がありますので、配布の目的というのは自然保護ということです。周囲を(今は)豊かな森林に囲まれている瀬戸。松飾りを作るため山に入ってしまうという人もいるんじゃないかと思います。

       

       正月に近所を歩いていると玄関先などにこの代用紙が貼ってあるのはよく見かけます。
       この門松の代用紙というのは、瀬戸に限らず配布(地域によっては販売)されているところも全国にはあるようです。と言うものの、使わない地域の方から見るとちょっと不思議なものかもしれませんね。
       デザインなどは場所によって様々ですが、門松代用紙皆さんの街にもありますか?


      参考
      ■あいちの砂防の歴史(愛知県)
      http://www.pref.aichi.jp/soshiki/sabo/0000021309.html

      | 歴史 | 20:17 | comments(0) | - |
      瀬戸だより513号「本日は陶祖まつりではありますが」という話
      0

         

         今週は熊本で大きな地震がありました。

         

         大きな被害が出て、ケガをしたり亡くなってしまった方も多数ありました。今も多くの被災された方が続く激しい余震の中で、避難生活をされています。

         心よりお見舞い申し上げます。一日も早く、日常の生活を取り戻せることをお祈りしております。

         

         

         瀬戸の街も地震の直接な被害や影響はないものの、市内のあちこちに熊本の地震にを受けて募金箱が置かれているところもよく見かけました。また、金曜日には駅前に瀬戸の仏教会のお坊さんたちが募金を呼びかけている姿も見ました。

         先週の「瀬戸だより」でもお知らせしましたが、この土日は「せと・陶祖まつり」となっています。会場でも何らかの募金や支援を呼びかける運動が行われているかもしれません。

         

         この陶祖まつりは中国から陶器の進んだ製法を伝えた加藤藤四郎景正を祀るお祭りです。9月のせともの祭は磁器の製法を九州から持ち帰った磁祖・加藤民吉の遺徳をたたえるお祭りです。

         磁祖・民吉は有田など九州各地の窯場で学んで来たわけですが、この民吉が修行する先として最初に向かったのが熊本・天草の高浜焼だったとされます。

         民吉を祀る窯神神社の境内には「飲水思源」と書かれた碑があります。これは「水を飲む時はその源を思え」という感じでしょうか。磁器の生産にたずさわる時にはそれを苦労して伝えた民吉を思え、それを惜しみなく教えてくれた九州の土地のことを思えというようことでしょう。

         瀬戸とも歴史も含めつながりが深い九州熊本。今回の地震も瀬戸の土地から何が出来るかを考えつつ過ごしたいと思います。

         

         繰り返しになりますが、熊本地震によりお亡くなりになられた方に謹んでお悔やみを申し上げます。そして、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

        | 歴史 | 20:12 | comments(0) | - |
           1234
        567891011
        12131415161718
        19202122232425
        262728293031 
        << August 2018 >>
        + ●ご注意
        このブログの内容は加藤兆之助商店の発行するメールマガジン「瀬戸だより」のバックナンバー(保存版)になります。 文章は発行当時の内容になっています。日付など内容にはご注意ください。記事の全文あるいは一部を無断で転載・複製は禁止します。 http://web-setomono.com
        + SELECTED ENTRIES
        + CATEGORIES
        + ARCHIVES
        + MOBILE
        qrcode
        + LINKS
        + PROFILE
        + OTHERS
        このページの先頭へ