〜せとものの話をしませんか〜「瀬戸だより」保存版

瀬戸の陶磁器店・加藤兆之助商店が発行しているメールマガジン「瀬戸だより」の保存版です。瀬戸のこと、焼き物のことなど、毎週土曜日お届けしています。
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瀬戸だより707号「賀正。昨年見た不思議なもの」という話
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     あけましておめでとうございます。お餅いくつ食べました?

     本年もよろしくお願いいたします。

     

     のんびりした新年でした。箱根駅伝テレビ応援で2日間はテレビの前から動くこと出来ず。まあ例年ならば、午後からはごそごそと動き出すわけですが、今年はちょっと介護(を理由に)ずっと家にこもっている正月です。

     

     昨年、一つネタにしようと思いつつ書いていなかった話題があるので、これを正月の「瀬戸だより」初めにします。

     

     昔、ちょっとお世話になった方(結構なお年のおじいさんです)から連絡をいただきました。陶磁器関係のお仕事はされていない方でしたが、瀬戸市内で長年仕事されていた関係で顔は広い方です。

     

     電話での話では「国宝を作ったから見て欲しい」と、……謎です。

     

     こういう仕事をしてますと、「一度見て欲しい」「見て欲しい陶器がある」とか言われることがしばしばあります(鑑定とかはしませんし、買取もしませんよ。念のため)。国宝というのは初めてのパターンです。

     

     待ち合わせて、見せていただいたのは有名な野々村仁清作の「色絵藤花文茶壷」、国宝!……の写しでした。サイズは実物と同じ、絵柄も色合いも実物通りに作ったと言います。正確に言えば「作らせた」とのことです。

     「なーんだ、ばかばかしい」と言ってしまいそうな話なんですけどね、でも実にこれ興味深い壷と思ったんです。作ったのは瀬戸で一番のろくろの職人さん。絵付も上絵付では高い技術を持っている職人さん。それぞれに個別に依頼して……ということは、瀬戸を代表する「職人さん」がそれぞれの技術による作品ということになります。「現代の瀬戸の職人の技術をもって国宝の写しを作ったらどんなものが出来る?」という実験的な壷、としてみると実に興味深いじゃないですか(そう思いません?)。

     出来は細かな線や色合いなどは本物(と言っても写真と比較ですが)とはちょっと違う(当たり前ですがね)のですが、もののレベルとしては「写し」としては通用するくらいの(かと言って、本物間違えることはないのかな)仕上がりでした。これ1点で瀬戸の職人のレベルの高さは十分に証明できるんじゃないかと思いました。

     この壷、作るのに(製作を依頼するのには)結構大変だったようです。金額も結構かかっているとのことで、単なる思い付きだけでは(どんな思いで作られたかは不明だけど)依頼できないものです。逆にこういったものを思い付き(企画して)実際に製作したというのは、職人の技術、仕事の知る意味で価値がありそうです。

     ともかく、不思議なもの(そしてちょっと興味深いもの)を見せていただいたという話でした。今年も一年、いろいろ楽しいもの、素敵なものが見られることに期待です!!

     

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