〜せとものの話をしませんか〜「瀬戸だより」保存版

瀬戸の陶磁器店・加藤兆之助商店が発行しているメールマガジン「瀬戸だより」の保存版です。瀬戸のこと、焼き物のことなど、毎週土曜日お届けしています。
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瀬戸だより688号「六古窯を辿る」という話
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     エアコン工事の関係で1週間早く夏休みに入った瀬戸市立の小中学校は夏休み最後の週末になるようです。普通に夏休みを送っていてもいよいよラストスパートの時期ですね(宿題終わってますか?)。

     

     瀬戸市美術館では現在特別展「日本六古窯を辿る」が開催中です(9月29日まで)。

     

    ■瀬戸市美術館「日本六古窯を辿る」

    http://www.seto-cul.jp/information/index.php?s=1561975586

     

     瀬戸を含む「六古窯」という地域がまとめて日本遺産に認定されてから、この六古窯という言葉をよく聞くようになって来ました。

     

    ■旅する、千年、六古窯

    https://sixancientkilns.jp/

     

     上記のホームページにもある通り、六古窯という言葉は古陶磁の研究家・小山冨士夫氏が「中世から現在まで生産が続く6つの産地(越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前)」の総称として名付けたものです。戦後すぐのことであったようですが、その後の調査でそれ以外にも鎌倉以前からの歴史を持つ産地があることがわかり、「代表的な6つの産地」のようになっています。

     ここからは個人的な感想や想像が入りますので、意見の異なる方もいらっしゃると思います。何か違和感をいつも感じます。それは瀬戸以外の産地が鉄分を多く含んだ茶色っぽい土であることに対して、瀬戸は白い土で、さらに磁器までも生産している点、自然灰ではなく、施釉を古くから特徴にする点など。今回の展示を見てもなんとなくと言うか、あきらかに瀬戸だけ異質な感じがします。古くからの6つの産地という括りであるから仕方ないという見方もできます。しかし、戦後他の産地も「古窯」と呼ぶべき発見がなされても、追加されずにそのままの括りできているのもなんとなく……であります。

     勝手な見方ですが、九州の磁器の産地(戦国時代に九州から技術が伝わる)、益子などの民芸で注目された産地(大正の終わり、昭和の初めから民芸活動)との線引として「六古窯」があるように感じます。そこには自らが愛し研究した、小山冨士夫氏の古陶磁(の産地)に対する愛があったのではないかと思えてくるのです(勝手な想像ですが)。

     

     今回の展示、展示の点数自体は多くはありません(2階部分で別の展示「平成から令和へ 日本招き猫大賞の20年」があるため1階のみの展示)。ただ、6つの産地のそれぞれの特徴を示す展示には十分なっています。印象ですが、観覧者が普段より古陶磁に興味がある方が多いようで、グループで細かな意見を交わしながら熱心に見ている方がとても目に付きました。6つの違った産地ですが似通った壺などは細かに見ればそれぞれの特徴が比較できます。確かに興味のある方におすすめの特別展です。

     

     2階で同時展示の「平成から令和へ 日本招き猫大賞の20年」(感想は来週書きます)も同じく9月29日まで(招き猫まつりの日だ!!)。

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